熊本地震で被災の「大切畑ダム」通水再開 農家「復興の証し」
熊本地震で被災の大切畑ダム通水再開 復興の証し

熊本地震の発生から10年を迎えた2026年4月、被災した熊本県西原村の農業用ため池「大切畑ダム」の復旧工事が完了し、田畑への水の供給が再開された。6日には安全祈願祭と記念式典が開かれ、関係者らが通水再開を喜び合った。

復旧の経緯と意義

このダムは県が所有し、西原村、益城町、菊陽町の3町村に農業用水を供給してきた。しかし、2016年の熊本地震で損傷し、水をためられなくなった。農家は水の確保に苦労し、水田を畑に転用するなどして水使用量を抑えていた。

断層が旧ため池を横断していたため、堤体を南側にずらして復旧。2019年12月に着工し、2026年5月下旬に通水を開始した。総事業費は177億円。総貯水量は60万立方メートルで、605.5ヘクタールの農地に農業用水を供給可能となる。2027年度中に防護柵設置などの残工事を終える予定。

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式典でのあいさつ

式典には行政や地元関係者約40人が出席。吉井誠村長は「農家の皆様にとって復興の証し。地域の農業がさらに力強く発展することを確信している」とあいさつ。農林水産省九州農政局の緒方和之局長は「地域農業を支える農業用水の安定供給に向けた新たな礎が築かれた」と述べた。

農家からは「長年待ち望んだ通水再開。これで安心して稲作や畑作に取り組める」と喜びの声が聞かれた。ダムの復旧は、被災地域の農業再生の象徴として期待されている。

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