千葉県循環器病センターは5日、肺がんの2次検診において腫瘍を見落とす医療ミスがあったと発表した。このミスにより、60代の女性患者は約1年後に希少がんである「胸腺がん」と診断される事態となった。現在、患者は別の医療機関で治療を受けているという。
経緯と詳細
センターの発表によると、2022年に実施された肺がん2次検診で、60代の女性に対して異常なしとの診断が下された。しかし、翌年になって女性は胸の痛みなどの症状を訴え、再びセンターを受診。その結果、胸の中央部分に腫瘍が確認された。前年のCT画像を再検討したところ、腫瘍の見落としが判明した。その時点で腫瘍は倍の大きさに進行していた。
見落としの原因
画像診断は院内の2人の医師が担当していたが、肺に注目しすぎたために腫瘍を見落としたと説明されている。このような重大なミスを防ぐため、センターは再発防止策として、遠隔システムを活用した外部医師による画像診断を新たに導入した。
病院長の謝罪
県庁で開かれた記者会見において、中村精岳病院長は「検診を患者のメリットに結び付けられず、重大なアクシデントととらえている」と述べ、深く謝罪した。同院長は、再発防止に全力を挙げる姿勢を示した。
この事例は、検診の精度向上と医療安全の重要性を改めて浮き彫りにしている。県民からは、再発防止策の実効性や、同様のミスが他にないかどうかの徹底的な調査を求める声が上がっている。



