名古屋城の重要文化財2櫓、震度6強で倒壊の恐れ 耐震診断で判明
名古屋城の重文2櫓、震度6強で倒壊の恐れ

国の重要文化財に指定されている名古屋城の東南隅櫓と西北隅櫓が、震度6強以上の地震で倒壊する可能性が高いことが、名古屋市への取材で明らかになった。市が2025年度に実施した耐震診断により、建物本体と全ての石垣が耐震性を欠いていることが判明した。市は本年度当初予算に1600万円を計上し、両櫓の耐震補強案を検討する方針だ。

東南隅櫓の現状

東南隅櫓は本丸の南東に位置し、外観は2重、内部は3階建てで1612年ごろに完成した。1953年の解体修理から70年以上が経過し、外壁のしっくいが剥がれ落ち、瓦も落下している。診断では耐震性の不足に加え、伊勢湾台風級の暴風でも倒壊の恐れがあることが判明した。

西北隅櫓の状況

西北隅櫓は1619年ごろ、御深井丸の北西に建設された。外観は3重、内部は3階建てで、清須城の天守または小天守を移築したと伝えられている。最後の解体修理は1964年で、診断の結果、2階と3階は暴風に対する安全性も欠いていることが明らかになった。

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石垣の診断結果

石垣の診断は各櫓の4面で断片的に実施され、安全率はいずれも安全とされる1.0を下回った。特に東西方向の揺れに弱く、震度6強以上の地震では倒壊する可能性が高い。震度5弱クラスの地震でも崩れる可能性があると判明した。

今後の対策

診断は2024年度と2025年度に重要文化財の保存活用計画を策定するのに合わせ、専門業者に委託された。市は2026年度、建物内部に耐震用の壁を設置するなどの補強案を検討する。石垣については将来、別の解析手法を用いた詳細な調査を踏まえて検討するとしている。

両櫓の内部は原則非公開で、西北隅櫓は2020年1月、東南隅櫓は2023年1月を最後に公開されていない。城内に江戸時代から残るもう一つの西南隅櫓は、2014年に耐震補強工事が完了している。

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