宮城県石巻市で昨年6月、市が配布した殺虫剤を高齢男性が誤飲し死亡した事故で、市が用意した一斗缶の殺虫剤を町内会がペットボトルに小分けし、各戸に配っていたことが1日、関係者への取材で明らかになった。市は小分けを禁止していたが、町内会の実際の運用を把握しておらず、この地区では長年にわたり慣例として行われていた。
国からの危険性通知
厚生労働省は2011年5月、各都道府県に対し、殺虫剤の小分け配布は極めて危険であり、厳に慎むよう周知徹底を求める通知を出していた。しかし、石巻市は2011年3月の東日本大震災で大きな被害を受けた影響もあり、通知を認識したのはしばらく経ってからで、その後対応を取ったものの、町内会にはその危険性を知らせていなかったという。
市の危機管理に疑問
今回の事故を受け、市の危機管理体制が問われることになりそうだ。市は小分け禁止のルールを設けていたものの、現場の実態を把握しておらず、国からの通知も町内会に伝達されていなかった。専門家は「自治体は住民の安全を最優先に、ルールの徹底と現場の監視を強化すべきだ」と指摘する。
事故の詳細について、石巻市は「事実関係を確認中で、再発防止策を検討する」とコメントしている。今後、市は殺虫剤の配布方法を見直し、住民への安全教育を強化する方針だ。



