ストーカー相談が増加、GPS悪用が過去最多に 水戸の事件でも「紛失防止タグ」悪用
茨城県内で2025年に発生したストーカー事案に関する相談件数が、前年比13件増の459件に達したことが県警のまとめで明らかになりました。位置情報を利用したストーカー行為の相談はここ数年で急増しており、手口の巧妙化が深刻な社会問題として浮上しています。
女性からの相談が9割を占める
県警人身安全少年課によると、相談者の内訳では女性からの相談が417件と全体の約9割を占めました。加害者との関係性では、交際関係が158件で最も多く、次いで職場関係が133件と報告されています。このデータは、ストーカー行為が身近な人間関係の中で発生するケースが多いことを示唆しています。
GPS機器悪用の相談が2倍以上に急増
ストーカー相談件数は2016年以降、400件から500件の間で推移していますが、GPS(全地球測位システム)機器などを悪用したストーカー行為に関する相談は顕著な増加傾向にあります。具体的には、集計を開始した2021年の7件から2025年には17件と、わずか4年間で2倍以上に増加しました。
位置情報技術の悪用が新たな脅威に
近年、スマートフォンや「紛失防止タグ」などの位置情報を利用したストーカー行為が急増しており、その手口はますます巧妙化しています。例えば、水戸市で発生したネイリスト殺害事件でも、加害者が被害者の持ち物に紛失防止タグを密かに取り付け、位置情報を追跡していたことが判明しています。このような技術の悪用は、従来のストーカー行為よりも発見が難しく、被害者のプライバシーを深刻に侵害する危険性があります。
対策の強化が急務
県警は、GPS機器などを用いたストーカー行為に対処するため、以下のような対策を強化しています:
- 相談窓口の拡充と専門スタッフの配置
- 技術的な追跡手法に関する啓発活動の実施
- 被害者支援プログラムの充実
しかし、技術の進歩に伴い、新たな手口が次々と出現しているため、継続的な監視と法整備の見直しが求められています。専門家は、一般市民に対しても、位置情報サービスを利用する際の注意点を周知することが重要だと指摘しています。
ストーカー行為は、単なる嫌がらせではなく、重大な人権侵害であり、時には殺人などの凶悪犯罪に発展する可能性もあります。社会全体でこの問題に取り組み、被害者を守るための環境整備が急がれます。



