福岡県議会の取材制限ルール、明文化断念へ 各会派ごとに対応
福岡県議会、取材制限ルールの明文化断念 会派ごと対応

福岡県議会は1日、県議会棟での取材を制限するルール作りを断念することを決定した。同日開かれた各会派の代表者による会議で、県議会としてのルールの明文化は行わず、必要に応じて各会派ごとに検討する方針が確認された。

背景と経緯

県議会を巡っては、高額で支出の不透明な海外視察や、県職員で構成される互助会「部課長会」による議長らの政治資金パーティー券の組織的な購入問題などが相次いで報じられ、批判が高まっていた。こうした中、議員側から取材制限に関する要望があり、当初は各会派の同意を得られ次第、報道機関に要請文を通知する予定だった。

要請文の原案と批判

5月22日に県議会事務局が公開した要請文の原案には、議会棟での取材は原則として前日までに議員の承認を得ること、撮影・録音については目的を明らかにして議会事務局総務課長の承認を得ることなどが盛り込まれていた。しかし、この案に対しては批判が相次ぎ、朝日新聞の取材に対し、主要4会派のうち公明党と新政会が反対の意向を示していた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

議長の説明

蔵内勇夫議長は5月29日、報道陣の取材に「(県議会事務局が作成した)たたき台を見ると、私から見ても目的や趣旨が分かりにくく、誤解を招く内容だった」と述べ、白紙撤回する考えを示していた。そして6月1日の会議では、「誤解もあり、大変ご迷惑をおかけいたしました」と陳謝した上で、「議員控室への立ち入りは会派の受付で了承を得るなど、社会的な常識の範疇であることとし、ルールの明文化は必要ないと判断いたしました」と説明した。

今後の対応

会議後、蔵内議長は報道陣の取材に応じ、「会派で意見も違うので、会派ごとに対応する」と述べ、自身が所属する自民党会派としても取材制限のルールは作らない方針を明らかにした。

今回の決定により、福岡県議会は統一的な取材ルールを設けず、各会派の自主的な判断に委ねる形となった。今後は各会派が個別に対応を決めることになるが、透明性の確保や報道の自由との兼ね合いが引き続き注目される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ