岡祐一郎さん、愛犬と歩む捜査貢献の道 県警嘱託犬協会会長
岡祐一郎さん、愛犬と歩む捜査貢献の道

愛犬と共に歩む捜査貢献の道

倉敷市の高梁川河川敷では、嘱託警察犬のゴールデンレトリバー・ルイ(雄、5歳)と訓練に励む岡祐一郎さん(64)の姿が見られる。家業のかたわら、25年にわたり嘱託犬を育成し、2016年からは県警嘱託犬協会の会長も務める。

犬嫌いだった妻も受け入れた縁

京都の大学を卒業後、2年間の会社勤めを経て、祖父からイ草製品加工業を継いだ。ある日、保護した犬を連れた得意先から「保健所に連れて行くしかない。飼ってくれんか」と頼まれる。実家では幼い頃からペットに囲まれて育ったが、妻は大の犬嫌い。しかし、「かわいそうに感じたのか、何かの縁だったのか」と、妻はすんなり了承した。

6年後にその犬は老衰で亡くなったが、この頃には妻の犬嫌いはすっかり消えていた。互いに「引き続き犬を飼いたい」と、現在までに計8頭を迎え入れ、犬は2人の生活に欠かせない存在となっている。

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訓練士の一言がきっかけに

嘱託警察犬の育成を始めたきっかけは、2001年、3頭目に飼ったラブラドール・ピクシー(雌)のしつけを依頼していた訓練士からの「やってみない?」という一言だった。嘱託犬は警察からの要請で行方不明者捜索などにあたる民間の犬で、厳しい審査をクリアした犬に警察が委嘱する。知識はなかったが、「好きな犬と一緒に社会貢献ができるなら」と育成者の道を歩み始めた。

訓練士に指導方法を学び、ピクシーを育成。3年後に嘱託犬となり、その後も3頭を育て上げた。難しいのは一頭一頭性格が異なることで、それぞれに合った訓練を心がけている。要請があれば昼夜問わず愛犬と出動し、多い年で20~30回に及ぶ。

ルイの活躍と感謝

2026年5月、倉敷市内で高齢女性が行方不明になり、ルイと深夜に駆けつけた。枕カバーのにおいを手がかりに、女性の自宅から約400メートル先の道路でたたずむ姿をわずか25分で発見。この手柄に倉敷署は感謝状と犬用の砂肝や牛タンのジャーキーを贈った。

「当事者の家族から泣いて感謝されることが多く、やりがいにつながっている」と岡さん。愛犬との日々の訓練は1時間に及ぶこともあるが、「義務感ではなく、楽しい時間。リフレッシュになっている」と語る。

未来への挑戦

現在は、来年の審査会に向けてシェパード・リノ(雄、1歳)を特訓中。河川敷で週3~5回、試験項目の一つであるにおいで足跡をたどる訓練などに励む。「自分の体力が続く限り続けたい。大好きなワンちゃんと一緒に捜査に貢献できたらいいね」と笑った。

岡さんは2004年から県警嘱託犬協会に所属。「日々、訓練方法は進化している。まだまだ学ぶことばかり」と20年以上前から現在まで犬の訓練所に通う。かつて犬嫌いだった妻は現在、雌のシェットランド・シープドッグの世話をしている。

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