国境なき医師団、エボラ感染拡大に警鐘「過去に類を見ない速度」
国境なき医師団、エボラ感染拡大に警鐘

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は2026年5月30日、コンゴ民主共和国(旧ザイール)東部で拡大するエボラ出血熱について声明を発表し、感染拡大の速度が過去に類を見ないほど速いと警告した。声明では「短期間でこれほど多くの症例が報告されたことはない」と指摘し、現状の支援は必要水準に大きく及ばないと訴えた。

検査能力の不足と支援の遅れ

MSFは、検査能力の不足により数百件の検体が未検査のままであると明らかにした。また、コンゴの隣国ウガンダなどが国境を閉鎖した影響で支援物資の到着が遅れているとして、治療態勢の迅速な拡充を求めた。世界保健機関(WHO)は先月31日に緊急事態宣言を発令してから2週間が経過し、米国や欧州連合(EU)は資金援助を表明しているが、MSFは実効性のある支援が不十分だと批判している。

WHO事務局長が現地訪問

WHOのテドロス事務局長は30日、多くの感染者が確認されているコンゴ東部イトゥリ州を訪問し、「遺体への接触はウイルスを拡散させる恐れがある」と警告した。現地では遺体に触れて死者に別れを告げる慣習があるが、感染防止のため専門家チームが遺体の埋葬を実施することに住民が反発し、治療施設への襲撃も発生している。

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MSFは、感染拡大を抑えるためには地域社会との協力が不可欠だとし、住民の理解を得るための啓発活動の重要性を強調している。国際社会はさらなる支援と迅速な対応が求められている。

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