神戸市で2019年に発生した暴力団組織間の抗争事件で、対立する組員を銃撃したとして殺人未遂と銃刀法違反(発射・加重所持)の罪に問われた指定暴力団山口組系「山健組」組長の中田浩司被告(67)の控訴審判決が12日、大阪高裁(小倉哲浩裁判長)であった。高裁は一審・神戸地裁の無罪判決を支持し、検察側の控訴を棄却した。
高裁は「被告が犯人である可能性は高いが、別人の可能性を否定できない」と判断。一審が指摘した防犯カメラ映像の不鮮明さなどを踏まえ、一審の判断は不合理ではないとした。
中田被告は2019年8月、神戸市中央区にある山口組の中核組織「弘道会」の施設前で、50代の同組員を殺害しようと拳銃を6発発射し、うち5発を命中させて全治約6カ月の重傷を負わせたとして起訴された。
一審の神戸地裁は2023年、防犯カメラの映像が「相当に不鮮明」で犯人が別人の可能性があるとして無罪を言い渡していた。検察側はこれを不服として控訴していたが、高裁も同様の判断を示した。
大阪高検は「判決内容を精査した上で適切に対応する」とコメントしている。
この事件は、山口組内部の対立構造を背景に発生したもので、中田被告は一貫して無罪を主張していた。今後の検察側の対応が注目される。



