陸上自衛隊の女性隊員が自民党大会で国歌を歌唱した問題で、弁護士や市民らが30日、政治的行為を制限する自衛隊法に抵触するとして、隊員らに対する自衛隊法違反容疑の告発状を東京地検に提出した。告発状には、隊員のほか、陸上幕僚長と党大会の実行委員長だった簗和生衆院議員も共犯として名を連ねている。
自衛隊法61条に違反か
自衛隊法61条は、選挙権の行使を除く隊員の政治的行為を厳しく制限しており、違反した場合には3年以下の拘禁刑が科される可能性がある。同様の告発状は、28日にも別の市民団体メンバーらが東京地検に提出しており、今回の告発は二度目の動きとなる。
隊員は演奏服装で参加
問題の女性隊員は、12日に開催された自民党大会に、陸上幕僚長が指示した時に着用する正式な演奏服装で参加し、国歌を歌唱した。これに対し、高市早苗首相は「職務ではなく私人としての歌唱であり、政治的行為には当たらない」との見解を示しているが、告発側は自衛隊法の趣旨に反すると主張している。
告発状の提出を受けて、今後の捜査の行方が注目される。自衛隊の政治的中立性を巡る議論が再燃する可能性もある。



