ギャンブル依存症に追い打ち、ネット広告の仕組みが再発誘発
ギャンブル依存症に追い打ち、ネット広告の仕組みが再発誘発

違法なオンラインカジノにのめり込み、依存症から抜け出せない人々が増加している。その背景には、一度関連サイトを閲覧すると、次々と類似の広告が表示されるネット広告の仕組みが存在する。ギャンブルをやめたいと強く願っても、スマートフォンを開くたびにカジノ広告が表示され、再び賭け事に手を出してしまうケースが後を絶たない。

依存症からの脱却を阻む広告の仕組み

公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表は、「動画サイトでギャンブル関連の動画を一度視聴すると、関連広告が大量に届くようになる。本人がやめようと決意しても、広告が追いかけてきて、再び始めるきっかけになる」と指摘する。同会は、依存症は自助努力だけでは解決が困難として、オンラインカジノサイトへの接続を遮断するブロッキングの導入を求めている。

プラットフォーム事業者の責任

ネット広告の世界では、プラットフォーム事業者がユーザーの閲覧履歴などから、興味関心や経済状況、家庭環境などの情報を収集し、広告主が特定のユーザー層を狙って広告を配信することが一般的だ。データ管理会社「データサイン」の太田祐一代表は、「仕組み上、ギャンブルに関心のある人物を狙い撃ちして広告を出すことが可能になっている」と解説する。

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実際に、オンラインカジノ「ベラジョン」の無料版ゲームサイトと有料カジノサイトの画面が確認されており、無料ゲームを楽しんだユーザーがそのまま有料サイトに誘導されるケースも多い。依存症対策としてブロッキングの検討が進む一方で、広告配信の仕組みそのものに対する規制は不十分だ。

広告規制の遅れと今後の課題

現在、日本ではオンラインカジノの広告に対する明確な規制がなく、プラットフォーム事業者による自主規制に委ねられている。しかし、依存症に苦しむ人々にとっては、広告が再発の引き金となるため、より厳格な対策が求められる。田中代表は「ブロッキングの前に、まずプラットフォーム事業者が広告配信を抑制すべきだ」と訴える。

一方で、広告収入に依存するプラットフォーム事業者にとっては、利益を損なう可能性があるため、規制導入には慎重な姿勢が見られる。専門家からは、ユーザーのプライバシー保護と依存症対策のバランスを考慮した新たなルール作りが必要との声が上がっている。

依存症支援の現状

ギャンブル依存症の治療には、専門の医療機関や自助グループの利用が有効とされるが、オンラインカジノの手軽さから若年層を中心に患者が増加している。支援団体は、広告規制と併せて、早期発見・早期治療のための体制整備を求めている。

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