障害者の就労支援事業を展開する「絆ホールディングス(HD)」(大阪市)傘下の事業所が多額の給付金を過大受給したとして、大阪市が不正受給分など約110億円の支払いを求めていた問題で、絆HD側が請求の取り消しを求めて大阪地裁に提訴したことが24日、関係者への取材で明らかになった。
市は3月、市内にある絆HD傘下の四つの就労継続支援A型事業所に対して、障害者の就労実績に応じて支払われる給付金を過大に受給したと認定し、運営許可を取り消す行政処分を下していた。過大受給と認定した総額は約79億円に達し、市は障害者総合支援法が定めるルール違反に課す4割の加算金を含めて、計約110億円の支払いを絆HD側に求めていた。
市によると、支払い期限だった今月20日までに絆HD側からの納付はなく、23日に訴状が届いたという。絆HDは朝日新聞の取材に「市の認定には事実誤認があり、見解が異なる。裁判で正当性を主張する」とコメントしている。
今回の提訴により、給付金の過大受給を巡る行政と事業者の争いは司法の場に移行することとなった。障害者就労支援事業を巡っては、全国で不正受給が相次いで発覚しており、制度の見直しが求められている。大阪市は「裁判で市の判断の正当性を明らかにしたい」としている。



