環境省の一般廃棄物処理実態調査によると、2024年度における福島県民1人当たりの1日ごみ排出量は953グラムで、都道府県別で最も多いことが明らかになった。全国平均(839グラム)と比較すると、1人当たり114グラムも多い数値だ。前年度はワースト2位だったが、15グラム減少したものの、ワースト1位だった富山県が大幅に改善したため、福島県が最下位となった。
ごみ増加の影響と課題
ごみが増えれば、焼却処理に伴う二酸化炭素の排出が増加し、地球温暖化の原因となる。また、焼却施設や最終処分場への負荷が大きくなり、施設の維持・整備費用も増大する。これにより財政が圧迫され、他の行政サービスに悪影響を及ぼす可能性もある。一人ひとりがごみ削減に取り組む必要がある。
市町村の取り組み
各市町村は、ごみ削減やルール順守の意識醸成を進めている。家庭ごみの収集有料化は、今月から開始された会津若松市を含め、県内28市町村で導入済みだ。有料化は、捨てる量を減らすことで各世帯の出費削減につながるため、効果が表れやすい方法とされる。県内の実施市町村では、1人当たりの1日排出量が非実施市町村に比べて約200グラム少ない。
南相馬市では、民間企業と協力し、人工知能(AI)を活用してごみの中から再利用可能な生ごみや古紙を分別する技術の実証試験を実施している。福島市では2023年から、適正に分別されていないごみを開封調査し、捨てた人を特定した上で是正を促す取り組みを開始。その結果、分別促進の効果に加え、排出量が前年比で約5%減少する効果が見られた。
県の新たな方針
県は本年度、市町村と共に減量化の先進地調査を新たに実施する方針だ。県内外で効果が確認された事例を参考に、各市町村の実情に合った施策の構築につなげたい考えだ。
リサイクル率の低迷
本県は、資源化や再生利用の割合を示すリサイクル率でも全国平均を下回り、下位に低迷している。県が2022年に公表した燃えるごみの内容物調査では、リサイクル可能な古紙類や容器包装プラスチックなどが14%含まれていた。排出量が多いだけでなく、ごみの出し方にも問題があると言わざるを得ない。
古紙類やプラスチックは資源ごみとして分別すれば再利用される。スーパーなどに設置されたリサイクルボックスに持ち込めば、ごみとして扱われず、排出量削減にもつながる。生ごみの堆肥化や水切りの励行も、減量効果が大きい。
県や市町村には、家庭でできる効果的な減量方法や分別、捨てずに再利用する方法について、普及啓発を図ることが求められる。



