男女雇用機会均等法の施行から今年で40年を迎えた。朝日新聞社が実施した全国世論調査(郵送方式)によると、賃金や昇格など職場における男女差別がどの程度解消されたかを尋ねたところ、「まだ十分でない」と回答した人が61%に達し、「かなり解消された」とする34%を大きく上回った。性別で見ると、男性の51%に対し、女性は70%が「まだ十分でない」と感じており、女性の不満がより強いことが明らかになった。
1986年に施行された均等法は、雇用の分野における男女の平等を目指してきた。しかし、今回の調査結果は、法制度の整備から40年が経過しても、現場での実感としての格差がなお根強いことを示している。
調査では、年代別にも差が見られた。若い世代ほど「まだ十分でない」との回答が多く、20代では69%、30代では65%に達した。一方、60代以上では55%とやや低くなっている。この背景には、若い世代ほど平等意識が高まっている一方で、実際の待遇に不満を感じている実態があるとみられる。
専門家からは、単に「差別が残っている」と結論づけるのではなく、誰がなぜそう感じているのかを詳細に分析する必要があるとの指摘が出ている。九州大学大学院の益尾知佐子教授(中国研究)は、自身の体験を踏まえ、「保育園の送迎一つを取っても、地域によって男性が参加しづらい空気がまだある」と述べ、無意識のジェンダー規範が根強いことを問題視する。
国際NGOプラン・インターナショナルの長島美紀氏も、調査結果の男女差や年代差を丁寧に読み解く重要性を強調。「実効的な対策を講じるためには、差別の実態をより細かく把握しなければならない」と話す。
均等法施行から40年。法の枠組みは整ったが、意識や慣行の変革は道半ばである。今後の政策や企業の取り組みが、さらなる平等の実現につながるかが問われている。



