高市首相、就任後初の党大会で憲法改正に強い意欲を示す
自民党は2026年4月12日、高市早苗首相(党総裁)の就任後としては初めてとなる党大会を東京都港区内のホテルで開催しました。首相はこの場で憲法改正について力強いメッセージを発信し、「日本人の手による自主的な憲法改正は党是だ。時は来た」と明確に主張しました。
改正発議のめどを来年までに 国会議論の加速を求める
高市首相は具体的な目標として、「改正の発議にめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と述べ、国会における改憲議論の迅速な進展を求めました。さらに、国会での議論の在り方について、「議論のための議論であってはならない。国民の負託に応えるためには、決断のための議論を行うべきだ」と指摘し、実質的な審議の重要性を強調しました。
首相は国民への直接的な呼びかけも行い、「新たなページをめくるべきかどうか、国民に堂々と問おうではないか」と語りました。これに伴い、党として全国各地で憲法に関する説明会を実施する方針も明らかにしました。ただし、個別の改正項目についてはこの時点では言及を避けています。
皇室典範改正も急務 安定的な皇位継承を主張
党大会では、安定的な皇位継承に関する課題にも言及が及びました。首相は「現行制度のもとでは皇族数の減少が避けがたく、皇室典範の改正が急がれる」と述べ、制度見直しの緊急性を訴えました。
その根拠として、「男系で皇統が継承されてきた歴史的事実が天皇の権威と正統性の源だ」と説明。具体的な方策として、「皇族に認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系男子を皇族とする案を第一優先として国会の議論を主導する」と語り、早期の法改正に向けた姿勢を示しました。
連立パートナー・日本維新の会も出席 公約実現へ協力を表明
今回の党大会には、昨年10月から連立を組む日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)が初めて出席しました。吉村氏は「衆院選で約束したことを本当に実行するのか、有権者は見ている」と指摘し、2年間に限った食料品の消費税ゼロや憲法改正などの公約実現に向け、「自民党と共に公約を実現するために邁進していきたい」と協力関係を強調しました。
一方で、昨年の党大会に出席した連合の芳野友子会長は今回は招かれませんでした。芳野氏は昨年、選択的夫婦別姓の実現を訴え党内の反対派から反感を買っており、その影響がうかがえます。
結党70年で「新ビジョン」発表 政治資金の透明性強化も明記
党大会では、昨年11月に結党から70年を迎えたことを受けてまとめた党の「新ビジョン」が発表されました。自民党を「国民政党」と改めて規定し、「特定の階級やイデオロギーを代弁する政党ではないことが広範な支持を得ることができた一因」と自己分析しています。
憲法改正については、「今後30年の国の安全保障を考える上でも、これまでになく死活的に求められている」とその必要性を強く訴えました。また、採択された今年の運動方針では、今国会で衆議院の定数削減法案の成立を目指すことが明記されました。
さらに、「政治とカネ」の問題に関しては、政治資金の「透明性・公開性のいっそうの強化を図る」とし、首相の総裁任期である来年9月末までに必要な法制上の措置を講じるとしています。
党大会の最後には、ゲストとしてミュージシャンの世良公則氏がステージに上がり、歌声を披露する一幕もありました。高市政権下で初めて開催された自民党大会は、憲法改正を中心に今後の政治日程をにらんだ内容となり、政権の重要課題が浮き彫りになる形となりました。



