令和6年度の賃上げ減税額が過去最大の1兆円規模に拡大
財務省がまとめた令和6年度の租税特別措置(租特)に関する実態調査の概要が、2月17日に明らかになりました。この調査によると、代表的な賃上げ促進税制と研究開発税制の減税額がそれぞれ1兆円規模に達し、過去最大の水準を記録しています。
賃上げ促進税制と研究開発税制の詳細
賃上げ促進税制の減税額は、前年度から約3割増加し、約9600億円となりました。適用件数は約29万件に上ります。一方、研究開発税制の減税額は約1割弱増え、約1兆100億円と初めて1兆円台に到達しました。適用件数は約1万8千件です。
財務省は毎年、租税特別措置の実態調査を実施しており、今回の結果は18日に召集される特別国会に提出される見通しです。租特は経済金融・財政条件を満たした企業を減税する制度ですが、減税に見合う政策効果を疑問視する声も根強くあります。
消費税減税の財源候補としての位置づけ
高市早苗政権は、租税特別措置の制度見直しによる税収増を、消費税減税の財源候補として検討しています。自民党が衆院選公約に掲げた2年間限定の飲食料品の消費税ゼロが実現すれば、年間約5兆円規模の税収減が見込まれています。
高市首相は、この税収減の代替財源として、租特や補助金の見直しなどを候補に挙げており、今後の財政政策の焦点となっています。制度の見直しが進めば、税制全体の効率化や公平性の向上が期待される一方、企業への影響も懸念材料です。
今回の調査結果は、政府の経済政策における減税措置の規模とその効果を再評価する機会を提供しています。今後の国会審議や政策決定において、租税特別措置のあり方が重要な論点となるでしょう。