町田市長選で稲垣康治氏が初当選 自民推薦の医師が勝利
東京都町田市長選が2026年2月15日に投開票され、無所属新顔で医師の稲垣康治氏(50)が初当選を確実にした。稲垣氏は自民党の推薦を受けており、同党が町田市の選挙区で衆院選勝利を収めたことが追い風となった。当選確実の報を受け、同氏は万歳で喜びを表現した。
5人の新顔による激戦 投票率は前回上回る
今回の選挙は、5期20年を務めた石阪丈一市長が今期限りでの退任を表明したため実施された。立候補者は全員が新顔で、稲垣氏のほか、無所属の元都議・奥沢高広氏(43)、無所属の前市議会議長・木目田英男氏(51)、無所属の前市議・秋田史津香氏(45)、国民民主党推薦の元市議会議長・戸塚正人氏(45)が名乗りを上げた。しかし、これらの候補者は稲垣氏に及ばなかった。
当日の有権者数は35万7065人で、投票率は47.26%を記録した。これは前回選挙の42.51%を上回る数字であり、市民の関心の高さが窺える結果となった。
医師としての実績と三位一体改革を掲げる
稲垣康治氏は町田市内で代々続く耳鼻咽喉科医院の3代目として知られる。父親が後援会長を過去に務めた縁や医院経営の手腕が評価され、現職の石阪市長からも応援を受けた。選挙戦では、医師としての実績を背景に、「市民の健康、教育の推進、地域の活力」の三位一体改革を掲げ、支持を広げていった。
また、2月8日に投開票された衆院選で、町田市の選挙区から自民党の新顔が当選したことを受けて、国・都・市の連携の重要性を強くアピール。自民党の市議や都議らが連日応援に駆けつけるなど、組織的な支援体制が功を奏した。
他の候補者の主張及ばず
対立候補たちも独自の政策を打ち出したが、稲垣氏の勢いには敵わなかった。奥沢高広氏はスタジアム・アリーナ構想などを主張し、2度目の立候補となった。木目田英男氏は町田駅周辺の再開発に向けた民間投資の促進を掲げ、秋田史津香氏は学校統廃合計画の見直しや市長給与の3割削減などを訴えた。国民民主党の推薦を受けた戸塚正人氏は経済活性化による税財源の拡大と事業投資を主張したが、いずれも支持を集めるには至らなかった。
今回の選挙結果は、町田市の政治地図に新たな一頁を刻むこととなる。稲垣氏の当選により、医療と地域活性化を軸とした市政運営が期待される。