H3ロケットの飛行再開、最短で6月を目指す JAXAが対策を急ピッチで進める
昨年12月に打ち上げに失敗し、運用が停止している国産のH3ロケットについて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と文部科学省が、最短で今年6月の飛行再開を検討していることが4月10日、関係者への取材で明らかになった。打ち上げ失敗の原因は、人工衛星を載せていた台座の破損とみられており、現在は対策と検証を並行して進めている状況だ。
8号機の失敗原因は台座の接着強度不足
問題が発生したのは、2025年12月に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット8号機である。打ち上げ中に2段目のエンジンが予定より早く停止し、人工衛星の軌道投入に失敗した。JAXAの調査によれば、4枚のパネルを組み合わせて製造された台座に熱を加えた結果、接着の強度が低下し、飛行中に破損した可能性が高いとされている。
二つの対策案を並行して検証
関係者によると、JAXAは現在、以下の二つの対策案を検討している。
- 既存パネルの補修案:後続機用に製造済みのパネルを補修して使用する方法
- 製造工程の見直し案:台座の製造工程自体を変更し、新たに作り直す方法
これらの案について、強度や安全性を確認する検証作業を同時並行で進めている。台座への対策が最小限で済む場合、6月の打ち上げが可能になるとみられている。この際には、実物の人工衛星ではなくダミーの荷物を載せる方針だ。
再開時期は8月以降になる可能性も
一方で、台座の製造工程自体を見直す必要が生じた場合、飛行再開は8月以降にずれ込む可能性がある。JAXAと文部科学省は、検証結果を踏まえて最終的な時期を見極める方針を示している。日本の宇宙開発における重要なロケットであるH3の早期再開が期待される中、慎重かつ迅速な対応が求められている。



