米ロサンゼルスでトランプ政権の強硬な不法移民摘発に抗議する大規模デモが発生してから、6日で1年が経過した。政権は滞在資格のない人々を母国に強制送還することで「米国民の仕事を守る」と主張し、全米で摘発を継続している。しかし、雇用環境の改善効果は見られないとの指摘が専門家から出ている。また、収容施設で自殺が相次いでいるという報道もあり、待遇面での問題も浮き彫りになっている。
デモの背景と分断
デモの背景には、低賃金で働く不法移民が経済に貢献してきたと考える市民の共感があった。一方で、「不法移民が国民の仕事を奪っている」との反発も根強い。この問題は米社会の深い分断を象徴している。
研究結果が示す効果のなさ
コロラド大学ボルダー校の研究者が4月に公表した論文によると、強制送還によって労働者が不足した農業分野などでは、全米で米国民の雇用が減少し、賃金も上昇していないことが明らかになった。この結果は、政権の政策が期待された効果を上げていないことを示唆している。
収容施設での自殺問題
AP通信は、トランプ政権発足後の昨年1月以降、収容施設で少なくとも10人が自殺したと報じた。通常、年間の自殺者数は多くても1人程度であり、専門家は収容中のストレスに加え、母国への送還への恐怖が背景にあると指摘する。また、精神的なケアが遅れたケースもあり、人権団体などから批判の声が上がっている。



