斉藤貢・元イラン大使と笹川平和財団の渡部恒雄上席フェロー、倉井高志・元ウクライナ大使、筑波大の東野篤子教授が29日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、米国とイランの停戦交渉と、ロシアによるウクライナ侵略を巡って議論した。
ホルムズ海峡周辺の散発的衝突
ホルムズ海峡周辺での散発的な軍事衝突に関し、渡部氏は、米側が交渉を有利に進めるため「ある程度牙を見せておきたい意向がある」と分析した。斉藤氏は、イランが「(米国に)本格的な戦闘を再開する気がないと読み、強気に出ている」と指摘した。
ロシアのウクライナ侵略
ロシアのウクライナ侵略では、東野氏は露軍が24日に使った新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」について、「精度が高く、防空システムの手薄さを的確に狙える」と解説。倉井氏は、開発直後の「初期的な能力を試している段階にある」との見方を示した。
さらに、米国とイランの停戦交渉は依然として難航しており、両国の立場の隔たりは大きい。渡部氏は、米国がイランに対し「最大圧力」を維持しながらも、全面戦争を回避したい思惑があると指摘。一方、イランは経済制裁解除を求めて強硬姿勢を崩さず、交渉は長期化する可能性がある。
ウクライナ情勢では、ロシアが新型ミサイル「オレシュニク」を実戦投入したことで、戦況に新たな変数が生まれている。東野氏は、このミサイルがウクライナの防空網を突破する能力を持ち、今後の戦局に影響を与えると分析。倉井氏は、ロシアが兵器の実戦テストを兼ねて投入している可能性を指摘し、西側諸国によるウクライナ支援の重要性を強調した。



