対中投資、11兆円台で依然低水準 景気減速と競争激化で外資萎縮続く
対中投資11兆円で低水準 景気減速で外資萎縮 (13.02.2026)

対中国投資、11兆円台で依然低水準 景気減速と競争激化で外資萎縮続く

中国国家外貨管理局が13日に公表した2025年の国際収支統計によると、外資企業による直接投資は前年比約4倍の765億ドル(約11兆7千億円)となりました。2024年に大きく落ち込んだ反動で上向いたものの、ピーク時から4分の1以下と依然として低水準が続いています。景気減速や現地企業との競争激化が投資意欲の萎縮を招いており、中国当局による「スパイ活動」監視強化などのリスクも警戒されています。日本企業にとっては、対中関係の急速な悪化が重しとなる可能性が高い状況です。

直接投資の推移と現状

国際収支上の直接投資は、新規投資による資産流入から資金回収による流出を差し引いた金額を指します。外資の直接投資は2021年の3441億ドルをピークに大幅な減少が続き、2024年は186億ドルと記録的な低水準に沈みました。当初の数値は45億ドルでしたが、今回の発表までに上方修正されています。2025年は前年比で4年ぶりのプラスとなり、2023年も上回りましたが、依然として回復基調は弱いままです。

日本企業の投資動向と懸念

中国で事業展開する日本企業で構成される中国日本商会が10日に公表したアンケート結果では、2026年の中国での投資額を「前年より減らす」と答えた企業が19%に上りました。一方、「増やす」と回答した企業は17%にとどまっています。この結果は、多くの日本企業が中国市場への投資に慎重な姿勢を維持していることを示しています。景気減速に加え、現地企業との競争激化や規制環境の不透明さが、投資判断に影響を与えていると考えられます。

中国経済の構造的課題が外資の投資意欲を抑制している側面も見逃せません。成長率の鈍化に伴い、収益性の見通しが不透明になっているほか、政府による監視強化や政策変更のリスクが高まっています。特に「スパイ活動」を名目とした規制強化は、外資企業の事業運営に心理的な圧迫感を与えています。

今後の見通しとしては、短期的な投資回復の兆しはあるものの、中長期的には低水準での推移が続く可能性が高いと専門家は指摘しています。日本企業を含む外資にとって、中国市場は依然として重要な存在ですが、リスク管理を徹底しつつ、投資戦略を見直す必要性が高まっています。