バイデン米大統領、ウクライナに長距離ミサイル供与へ 供与制限撤廃の意向
バイデン米大統領、ウクライナに長距離ミサイル供与へ

バイデン米大統領は28日、ウクライナに対し、長距離ミサイルの供与を認める方針を固めた。これまで米国は、ウクライナがロシア領内を攻撃するために長距離ミサイルを使用することを懸念し、供与に慎重な姿勢を示していた。しかし、ウクライナ軍の反転攻勢が停滞する中、戦況を打開するために供与制限を撤廃する意向を固めたとみられる。

長距離ミサイルの供与制限撤廃の背景

複数の米政府関係者によると、バイデン大統領はウクライナのゼレンスキー大統領と協議し、長距離ミサイルの供与制限を撤廃することで合意した。これにより、ウクライナ軍は米国製の長距離ミサイルを使用して、ロシア領内の軍事目標を攻撃することが可能となる。米国はこれまで、ウクライナが長距離ミサイルを使用することでロシアとの全面戦争に発展するリスクを考慮し、供与に消極的だった。しかし、ウクライナからの度重なる要請や、戦況の悪化を受け、方針転換を決断した。

供与されるミサイルの種類と影響

米国がウクライナに供与する長距離ミサイルには、射程約300キロの「ATACMS(地対地ミサイルシステム)」が含まれる可能性が高い。ATACMSは高精度で、ロシア軍の司令部や補給線、航空基地などの重要目標を攻撃できる。専門家は、このミサイルの供与により、ウクライナ軍がロシア軍の後方拠点を直接攻撃できるようになり、戦況に大きな影響を与えると分析している。

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一方、ロシアは米国の決定を強く非難しており、「紛争のエスカレーションにつながる」と警告している。ロシア外務省は声明で、「米国はウクライナ紛争の当事者となり、深刻な結果を招く」と述べた。

ウクライナの反応と今後の見通し

ウクライナ政府は米国の決定を歓迎し、ゼレンスキー大統領は「ウクライナの防衛力を大幅に強化するものだ」と感謝の意を表明した。ウクライナ軍は早ければ数週間以内に長距離ミサイルを戦闘に投入する見通しで、ロシア軍の補給路や司令部への攻撃を強化するとみられる。

米国の決定は、NATOや欧州同盟国の間でも議論を呼んでいる。一部の欧州諸国は、ロシアとの直接対決を避けるため、長距離ミサイルの供与に慎重な立場を示していた。しかし、米国の方針転換を受け、自国も同様の措置を検討する可能性がある。

一方、専門家は、長距離ミサイルの供与が戦局を一変させる可能性がある一方、ロシアの反発を招き、紛争の長期化や拡大につながるリスクも指摘している。

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