米国の支援格差方針にASEAN一部反発、小泉防衛相が橋渡しに奔走
米支援格差方針にASEAN反発、小泉防衛相奔走

米国のヘグセス国防長官が安全保障面での貢献度に応じて友好国への支援を差別化する方針を示したことに対し、5月31日のアジア安全保障会議では、東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国から反発の声が相次いだ。この会議はシンガポールで開催され、地域の安全保障問題を議論する場となっている。

米国防長官の演説とフィリピンへの支援

ヘグセス長官は5月30日の演説で、太平洋地域の集団的抑止力を強化するため、同盟国やパートナー国に対し大幅な国防負担の増加を要求し、応じなければ支援を見直すと明言した。演説後、フィリピン国防相と会談し、南シナ海の警備能力向上のため大型巡視船の供与を表明した。フィリピンは2025年の軍事費を前年比約15%増加させており、米国が支援する国としない国を選別し始めたとの見方が強まっている。

ASEAN諸国の反応

これに対し、マレーシアの国防相は5月31日、「我々は国防以外にも開発すべき分野がある。米国がその点を理解することを望む」と述べ、負担要求に不快感を示した。シンガポールの国防相は「我々は親中でも反中でもなく、親米でも反米でもない。親ASEANだ」と語り、米国から一定の距離を置く姿勢を明確にした。これらの発言は、米国の新たな方針に対するASEAN内の懸念を反映している。

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小泉防衛相の橋渡し努力

一方、小泉防衛相はマレーシア国防相と同じセッションで「地域と世界に対する米国の関与は非常に強い。過小評価すれば懸念相手に隙を与えてしまう」と訴え、米国を積極的に擁護した。小泉氏はASEAN各国との防衛相会談でも同様のメッセージを伝え、米国とASEANの橋渡し役に奔走した。記者団に対し、地域防衛における「米国の決意」が誤解されないよう友好国に働きかけることは「日本のできる努力の一つだ」と説明し、日本の役割を強調した。

今回の一連の動きは、米国の安全保障政策の変化がASEAN地域に与える影響の大きさを示しており、今後の米国とASEANの関係に注目が集まる。

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