イスラエル軍は28日、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラとの間で3月2日に交戦を再開して以降、約2500人の戦闘員らを殺害したと発表した。このうち800人は4月17日の停戦発効後に殺害されたという。ヒズボラ側も応戦を続けており、停戦合意の形骸化が指摘されている。
停戦合意後も戦闘継続
イスラエル軍は28日もレバノン南部を攻撃したほか、首都ベイルートに対しても「精密攻撃を実施した」と主張した。レバノン保健省は、ベイルート南郊への攻撃で女性と子ども合わせて3人が死亡し、15人が負傷したと発表した。イスラエル軍は連日、レバノン南部の住民に対して退避を通告しており、地域の緊張は高まっている。
米国の警告と国際的な非難
イスラエルメディアによると、トランプ米政権はイランとの戦闘終結に向けた交渉への影響を避けるため、イスラエルに対してベイルート攻撃を控えるよう警告している。一方、レバノンのサラーム首相はイスラエル軍による攻撃と歴史的建造物の破壊、住民への退避通告について「正当化できることは何もない」とX(旧ツイッター)で非難した。
今回の発表により、停戦合意が実質的に機能していないことが改めて浮き彫りとなった。ヒズボラとイスラエルの間では長年にわたり断続的な戦闘が続いており、今回の激化でさらに多くの犠牲者が出ることが懸念されている。



