大分県がまとめたところによると、県内で生産された2025年度の農林水産物の輸出額が前年度比1億700万円増の59億円となり、10年連続で過去最高額を更新したことが明らかになった。世界的な日本食ブームを背景に、養殖ブリや牛肉の輸出が好調で、円安も追い風となり、米国や香港向けの輸出額が大きく伸びた。
国・地域別の動向
国・地域別の輸出額を見ると、最大の輸出先である中国向けは21億8100万円(前年度比2億5100万円減)と1割減少した。一方、米国向けは7億3000万円(同1億7300万円増)と約3割増加し、香港向けも4億9000万円(同6800万円増)と伸びた。韓国向けは11億4000万円(同8100万円減)、台湾向けは8億2100万円(同3600万円増)となった。これら5か国・地域で全体の約9割を占める。
部門別・品目別の状況
部門別の輸出額は、林産物が26億3200万円(前年度比2億800万円減)、水産物が22億1200万円(同2億100万円増)、農産物が10億5600万円(同1億1400万円増)の順となった。
養殖ブリと牛肉が好調
品目別では、養殖ブリが17億9000万円(同3億7800万円増)と大幅に増加した。県によると、韓国での活魚需要の高まりに加え、米国の高級和食店への販路開拓が奏功した。牛肉は8億2300万円(同1億2400万円増)で、県産ブランド「おおいた和牛」を中心に台湾や米国、香港で需要が拡大した。
丸太と梨は減少
土木用資材などに使われる丸太は22億700万円(同2億6600万円減)で、輸出額としては最大だが、主な輸出先である中国の経済停滞により約1割減少した。梨は遅霜の影響で不作となり出荷量が減り、3900万円(同3000万円減)と大幅に落ち込んだ。
今後の取り組み
県などで構成する「ブランドおおいた輸出促進協議会」は、輸出先の多角化を目指し、2026年度から東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国での販路開拓に注力する。5月26日からタイ・バンコクで開催された同国最大級の総合食品見本市「THAIFEX 2026」に初出展し、おおいた和牛や乾しいたけ、養殖マガキのPRを行っている。
県おおいたブランド推進課は「人口減少などにより国内需要が減る中で、拡大する海外需要を取り込み、生産者の所得向上につなげたい」と意気込みを語っている。



