東京電力ホールディングス(HD)は、小林喜光会長の退任に伴い、後任に産業革新投資機構(JIC)の横尾敬介最高経営責任者(CEO)を充てる方向で最終調整に入った。複数の関係者への取材で明らかになった。東電の会長職を外部から招くのは、福島第一原発事故後の2012年以降、5代連続となる。金融出身者が会長に就くのは初めてのことだ。
横尾氏の経歴と就任プロセス
横尾氏は1974年に日本興業銀行(現在のみずほ銀行)に入行。みずほ証券の社長などを歴任した後、2019年にJICのCEOに就任した。東電の筆頭株主である国の了解を得た上で、6月の株主総会での承認を経て正式に会長に就任する見通しだ。
東電の会長人事の背景
東電は1月に公表した新たな経営計画の中で、経営体制の刷新を打ち出していた。福島第一原発の廃炉や賠償、柏崎刈羽原発の再稼働など、山積する課題に対応するため、金融や投資の知見を持つ横尾氏の起用が決まったとみられる。
東電の経営再建は依然として道半ばであり、新会長には財務戦略やガバナンス強化が求められる。横尾氏はJICでの経験を活かし、東電の非上場化を含む資本政策の推進にも関与する可能性がある。



