経産省がトヨタ「ハイランダー」を公用車に導入、米国からの逆輸入で日米関係に配慮
経済産業省は16日、トヨタ自動車が米国で生産し日本に逆輸入したスポーツ用多目的車(SUV)「ハイランダー」を公用車として導入したことを明らかにした。この動きは、トランプ米大統領が日本市場で米国生産車が十分に浸透していない点を問題視している状況を背景としており、日本側が積極的に受け入れる姿勢を米国に示す狙いがあると見られている。
赤沢経産相が「広く快適」と評価
赤沢経済産業相は同日、東京都千代田区でハイランダーに乗車した後、報道陣の取材に応じた。その際、赤沢氏は「中を見た途端に『広いな』という印象で、乗り心地も良く、大変快適だった」と述べ、車両の評価を明らかにした。この発言は、逆輸入車の実用性をアピールする意図も含まれているとみられる。
日米交渉を踏まえた制度整備とトヨタの計画
日米間の貿易交渉を受け、国土交通省は米国生産車を輸入する際の手続きを簡素化する制度を設けている。これに伴い、トヨタ自動車はハイランダーのほか、セダン「カムリ」とピックアップトラック「タンドラ」の計3車種を逆輸入する方針を示しており、米国生産車の日本市場への本格的な導入を進めている。
国内自動車大手も逆輸入を検討、市場動向に注目
国内の自動車大手では、ホンダや日産自動車も同様に逆輸入を検討していることが明らかになっている。一方で、米国では大型車が人気であるのに対し、日本では道幅が狭いため、米国生産車の需要は限定的との見方もある。このため、逆輸入車の市場浸透には課題が残る可能性が指摘されている。
今回の経産省の導入は、政策的なシグナルとしての意味合いが強く、今後の日米間の自動車貿易や国内市場の動向に影響を与えることが期待される。関係者は、この動きが両国間の経済関係の強化につながるかどうか、注視している。