宇宙服素材で土壌温度抑制、高2研究が国際金賞
宇宙服素材で土壌温度抑制、高2研究が国際金賞

サレジアン国際学園中学校高等学校(東京都北区)の高校2年生が、4月にカンボジアで開催された国際学術大会「ICIA(International Creativity & Innovation Award)」において金賞を受賞した。研究テーマは「気温に左右されない農業を目指して」。宇宙服や熱中症対策グッズに使用される素材を土壌に埋設することで、地球温暖化に伴う土壌温度の変化を抑制し、植物の成長を促進する実験結果を発表した。

研究の背景と目的

地球温暖化の進行により、農作物の生育環境は年々厳しさを増している。特に土壌温度の上昇は、根の成長阻害や水分蒸発の促進など、農業生産に深刻な影響を及ぼす。本研究は、この問題に対処するため、宇宙開発や医療分野で実績のある断熱素材を農業に応用することを目指した。

使用した素材と実験方法

研究では、宇宙服に用いられる多層断熱材や、熱中症対策グッズに使われる特殊な不織布を土壌中に埋設し、その効果を検証した。実験区画では、素材を地表から一定の深さに敷設し、温度センサーで経時変化を記録。比較対象として、素材を敷設しない通常の土壌も同時に計測した。

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実験結果と発見

実験の結果、素材を埋設した区画では、日中の土壌温度上昇が最大で摂氏5度抑制され、夜間の急激な温度低下も緩和されることが確認された。また、この温度安定化により、植物の発芽率が向上し、生育期間が短縮される傾向が見られた。特に、高温耐性の低い葉物野菜で顕著な効果が認められた。

今後の展望と応用可能性

研究チームは、この技術が特に気候変動の影響を受けやすい地域での農業生産性向上に貢献できると期待している。また、素材の耐久性やコスト面での課題を解決するため、さらなる実験を計画している。将来的には、砂漠化が進む地域や都市部の緑化プロジェクトなどへの応用も視野に入れている。

今回の受賞について、指導教員は「生徒の独創的な発想と粘り強い実験が評価された」と述べ、今後の研究発展に期待を寄せた。

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