地球深部探査船「ちきゅう」が清水港に帰港 南鳥島沖で世界初の深海レアアース試掘を完了
海洋研究開発機構(JAMSTEC)が運用する地球深部探査船「ちきゅう」(総トン数5万6752トン)が、2026年2月14日、約1カ月ぶりに拠点港である静岡市の清水港に戻りました。この航海では、東京・南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)において、世界で初めてとなる深海でのレアアース(希土類)試掘作業を実施し、大きな成果を収めています。
深海5700メートルからのレアアース泥採取に成功
今回の航海は、日本政府が主導するレアアースの自国供給体制の確立を目指す研究プロジェクトの一環として行われました。JAMSTECによれば、「ちきゅう」は1月12日に清水港を出港し、1月17日に南鳥島沖の指定海域に到着。その後、1月30日から試掘作業を開始し、2月1日未明には水深約5700メートルの海底から、レアアースを含む可能性が高い泥のサンプルを引き揚げることに成功しました。
この成功は、極めて深い海域における掘削技術の実証としても意義が大きく、日本の海洋資源探査能力の高さを世界に示すものとなりました。従来、レアアースは輸入に大きく依存してきましたが、この技術が確立されれば、将来的な自給率向上への道が開けると期待されています。
約1カ月に及ぶ航海の詳細と今後の展望
「ちきゅう」の航海は、以下のようなスケジュールで進められました。
- 1月12日:清水港を出港。
- 1月17日:南鳥島沖の調査海域に到着。
- 1月30日~2月1日:試掘作業を実施し、深海からの泥採取に成功。
- 2月14日:清水港に無事帰港。
今回採取された泥のサンプルは、今後、詳細な分析が行われる予定です。レアアースの含有量や品質が確認されれば、商業化に向けた次のステップへと進む可能性があります。関係者は、「この成功を基に、さらなる調査や技術開発を加速させたい」と意欲を見せています。
深海でのレアアース探査は、技術的難易度が高いことで知られており、今回の成果は国際的にも注目を集めそうです。日本は、海洋資源の有効活用を通じて、資源安全保障の強化と経済的自立の促進を図る方針です。