日村はこたえた。
「それはわからない。だがもし、健一のことだとしたら……」
「そいつにはめられたってことでしょう。やっぱり、警察に行ってくる」
香苗が訴えかけるように日村を見た。日村は尋ねた。
「何で待ち伏せされたんだ?」
「え……?」
「おまえ、学校で何か問題を抱えているのか?」
「何でそんなこと訊くの?」
「宝楽の大将が心配してたんだ。おまえが学校で孤立してるんじゃないかって……」
「今、私のことなんて、どうだっていいでしょう?」
「どうだっていいわけないだろう。宝楽の大将が心配してるんだ。健一だってそうだ」
「健一さんが……?」
「ここ何日か事務所に姿を見せなかった。真吉が人から聞いたところによると、健一はおまえのことをこっそりつけていたようだ」
「まさか……」
「おまえが待ち伏せされたときに、すぐに姿を見せたんだろう? 普通、そんなタイミングで現れない」



