ヤマトタケル伝説を現代舞踊に 創作舞踊「弟橘媛」28日、木更津の神社で上演
ヤマトタケル伝説を現代舞踊に 創作舞踊「弟橘媛」28日上演

神話のヤマトタケル伝説に着想を得て、現代的な解釈を加えた創作舞踊「弟橘媛(おとたちばなひめ)」が28日、千葉県木更津市富士見1の八剣八幡神社で上演される。ヒロインに扮するのは、富津市在住の舞踊家伎音戯(わざおぎ)律与さん(40)。木更津をはじめ、東京湾岸各地の地名由来となった悲恋物語を、尺八と打楽器の音に乗せた舞で、あでやかによみがえらせる。

創作の背景と原作

古代伝説を研究している作家露崎清美さん(80)=袖ケ浦市=の原作を下敷きに、東京都内を拠点とする舞台芸術集団・伎音戯座の代表・音羽菊公(きくひろ)さんが、台本と演出を手がけた。講演活動などを通じて伎音戯さんと知り合った露崎さんが伎音戯座の舞台を見て「ぜひ、弟橘媛を主人公に作劇してほしい」と音羽さんに依頼した。

原作の小説「失われた英雄 新・阿久留(あくる)王伝説」(22世紀アート)は房総半島でタケルに抗戦した阿久留王の視点を中心にストーリーが進むが、弟橘媛とタケルの心情についても多く描写した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

弟橘媛の新たな解釈

弟橘媛はタケルの妃(きさき)で東征に従軍し、三浦半島から房総半島に渡海中、荒天を鎮めるために入水して神に身をささげる。伝説では「かわいそうな女性」のイメージが強いが、露崎さんは「私はタケルの愛を勝ち取る目的の行為として描いた」と語る。「弟橘媛とタケルは対等の恋愛関係だったのではないか。入水は自己犠牲ではあるけれどもタケルの身代わりではない。身をていして自分の意思を貫いた」と新たな解釈を示す。

公演の見どころ

今回の公演では、露崎さんがこうした考えに至った背景などを解説する。音羽さんと尺八奏者の対談もあり、公演時間は全体で2時間程度を予定。伎音戯さんは「2千年を貫く愛を表現するので責任の重さを感じている」と話しながらも笑顔を見せる。「タケルの心をわしづかみにした弟橘媛と同じく、私も公演会場のみなさんの心を捉えたい」と意気込みを語る。

公演詳細

同神社はタケルをまつっており、公演は午後1時からと、同5時からの2回。入場無料。各回定員150人で、予約は伎音戯さん=電080(5064)1225=へ。

弟橘媛と地名の由来

ヤマトタケルは、弟橘媛の死を悲しむあまり房総半島の上陸地周辺をしばらく動けず、この伝承「君さらず(君、去らず)」が転じて、木更津の地名が生まれたとされる。媛の着物の袖が流れついた場所が袖ケ浦や富津と呼ばれるようになったとの説もあり、県内各地に2人にゆかりの言い伝えがある。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ