文部科学省が、5年制の高等専門学校(高専)本科卒業生に対して学位を授与する方向で検討を進めていることが、8日、同省への取材で明らかになった。現在、高専本科卒業生には「準学士」の称号が与えられているが、これを国際的に通用する正式な学位として位置づけ、卒業生の活躍の場を広げる狙いがある。来年の通常国会での学校教育法改正を目指す方針だ。
準学士の現状と課題
学位は高等教育機関で学んだ証明として大学などが授与するもので、四年制大学の学士や大学院の修士、博士などがある。しかし、準学士はこれまで正式な学位として扱われておらず、国際的な通用性に課題があった。高専は中学卒業後に入学する原則5年制の本科と、本科卒業後に高度な技術教育を行う2年制の専攻科がある。専攻科修了者は学士の学位を得られるが、本科卒業生は準学士にとどまっていた。
改正の意義と期待
今回の検討は、高専教育の国際的な評価を高め、卒業生の就職や進学の機会を拡大することを目的としている。準学士を正式な学位とすることで、海外の大学院への進学や国際的な技術者としてのキャリア形成が容易になると期待される。また、産業界からの人材需要に応える効果も見込まれる。
今後のスケジュール
文科省は、専門家による検討会議を設置し、具体的な制度設計を進める。来年の通常国会に学校教育法改正案を提出し、早期の施行を目指す。関係者間での調整が進められており、高専関係者からは歓迎の声が上がっている。



