大堀相馬焼「錨屋窯」が浪江町で事業再開、原発事故から15年
大堀相馬焼「錨屋窯」浪江町で事業再開

国指定の伝統工芸品「大堀相馬焼」の窯元である「錨屋(いかりや)窯」が30日、福島県浪江町大堀地区の工房で本格的に事業を再開した。この日、工房では式典が開かれ、町幹部ら約30人が集まり再出発を祝った。

原発事故からの復興

錨屋窯は江戸時代創業の老舗窯元で、13代目の山田慎一さん(55)が代表を務める。代々大堀地区で作陶を続けてきたが、2011年の福島第一原発事故で町外に避難し、白河市に工房を構えて制作を続けてきた。大堀相馬焼の歴史を継承するため、今年4月に大堀地区へ帰還した。

新たな門出を祝う式典

式典では、吉田栄光・浪江町長が「大堀地区に大きな夢と希望を与える再開だ」と祝辞を述べた。その後、初窯出しが行われ、約300個の湯飲みなどが窯から取り出されると、陶器表面のひび割れによって生じる「カランカラン」という「貫入(かんにゅう)音」が静かに響き渡り、出席者たちはその美しい音色に聞き入っていた。

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山田さんは屋号である錨屋にちなみ、「震災で流されそうになったが、多くの人の助けでもう一度この地にいかりを下ろすことができた」と感無量の様子。「大堀を活気ある産地にできるよう努力していく」と決意を述べた。今後は大堀地区の工房と白河市の工房を行き来しながら事業を行う考えだ。

営業情報

大堀地区の店舗は土・日曜の午前10時~午後4時に営業し、約100種の焼き物を販売する。

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