「民芸」に取り組む陶工たちを対象とした民芸夏期学校「工人の会」が、国の重要無形文化財である小鹿田(おんた)焼の里として知られる大分県日田市源栄(もとえ)町の皿山地区で開かれた。西日本を中心に約30人が集まり、地区内の9軒の窯元を見学したり、「飛びかんな」や「打ち刷毛(はけ)目」といった独特の装飾技法を体験したりして、互いに交流を深めた。
民芸とは何か
「民芸」は「民衆的工芸」の略語である。無名の職人が手がけた日常使いの道具に美を見いだした思想家、柳宗悦(むねよし)(1889~1961年)らが運動をリードした。柳は1931年に初めて皿山地区を訪れ、「日田の皿山」と題した紀行文を発表して以来、この地は民芸を代表する産地の一つとして知られるようになった。
工人の会の概要
工人の会は、日本民芸協会(東京)が年に数回開催している民芸夏期学校の一環である。今回は作り手に焦点を絞り、小鹿田焼協同組合(坂本工(たくみ)理事長)と連携して5月28日と29日の2日間にわたり開校された。
参加者は28日、昔ながらの蹴(け)ろくろを使った作陶の様子や、共同で使用する登り窯を見学した。翌29日には、小鹿田焼の魅力を世界に発信した英国人陶芸家バーナード・リーチ(1887~1979年)が陶工たちに伝授した水差しの取っ手付けなどにも挑戦した。
各産地では後継者難などの課題に直面しているが、このような交流を通じて技術や知識の継承が図られている。参加者たちは伝統技法を学びながら、民芸の未来について語り合った。



