吉川家が愛でた名品26点、初公開の狩野養信「婦女遊楽図」も 岩国で企画展
吉川家愛でた名品26点、初公開の狩野養信「婦女遊楽図」も

江戸時代に岩国を治めた吉川家が代々収集してきた美術工芸品の中から、特に吉祥や縁起をテーマにした名品を集めた企画展「めでたきもの」が、山口県岩国市の吉川史料館で開かれている。会期は6月14日まで。

初公開の狩野養信「婦女遊楽図」

今回の目玉は、江戸後期に活躍した絵師・狩野養信の「婦女遊楽図」で、初公開となる。養信は徳川幕府の御用絵師の中でも最上位とされる「奥絵師」を務めた人物で、模写にも優れた技量を発揮した。本作は国宝「紙本金地著色風俗図」を模写したものとみられ、大胆な再構成が施されている。物思いにふける女性、三味線を弾く女性、恋文を書く女性と、三者三様の姿が写実的かつ端正に描かれており、細部の精密な表現から高い画力がうかがえる。

吉川経幹が母に贈った「玉堂富貴図」

また、江戸から明治にかけて活躍した長谷川雪堤の「玉堂富貴図」も展示されている。この作品は、幕末に吉川家当主だった吉川経幹が、1849年(嘉永2年)に母親の40歳の誕生日祝いとして贈ったものだ。白モクレン、カイドウ、ボタンなどの花々が富裕を象徴し、上品で鮮やかな色彩が特徴の吉祥図である。

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多彩な展示品

このほかにも、中国・宋時代の青磁や天目茶碗、和歌の短冊など、吉川家が長年にわたって愛でてきた多彩な作品が26点並んでいる。吉川史料館の小笠原美里学芸員は「(風俗図と)かなりそっくりに描かれており、細部の精密な表現から高度な画力が見て取れる」と説明している。

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