前橋文学館(前橋市千代田町)で30日、特別館長の萩原朔美さん(79)が同館の運営に携わり始めてから10年を記念した企画展「音楽する写真―萩原朔美の前橋10年」が始まった。前橋市出身の詩人・萩原朔太郎の孫で、映像作家や写真家として幅広く活動する朔美さんが、この10年間に市内で撮影した写真から、街を見つめる独自の視点を楽しめる内容となっている。
フォト・モンタージュ25点を展示
朔美さんは2016年4月に同館の館長に就任し、2024年から特別館長を務める。決まった場所やモチーフをスマートフォンで何年にもわたって撮影し続けており、前橋で撮影した写真は15万枚に及ぶという。企画展では、その中から木の影や赤いコーン標識、トイレで座る自身の顔など、テーマごとに毎回ほぼ同じ画角で撮影した写真を並べた「フォト・モンタージュ」25点を展示している。
初日イベントでは映像作品も上映
初日に行われたイベントでは、2012年から2018年にかけて、目の手術や友人の死などをテーマに制作した映像3作品を上映。身の回りの出来事を記録し続ける表現方法が、今回の企画展と共通する。登壇した朔美さんは「表現をすることは、自分を救う行為でもある」と語った。
訪れた同市内の介護職員・雨宮隆児さん(66)は「継続する力のすごさを感じた。ノンジャンルで活躍していて尊敬する」と感心した様子だった。
観覧無料、来年1月24日まで
企画展は来年1月24日まで開催。観覧無料。朔美さんの10年にわたる創作活動の軌跡を、ぜひこの機会にご覧いただきたい。



