東洋大・山本憲二コーチが実戦デビュー 箱根駅伝再建へ「1秒の重み」伝える
東洋大・山本憲二コーチ実戦デビュー 箱根再建へ

東洋大・山本憲二コーチが実戦デビュー 箱根駅伝再建へ「1秒の重み」伝える

今年の箱根駅伝で総合14位に終わり、20年続いていたシード権獲得が途切れた東洋大学のチーム再建に向け、2012年優勝メンバーの山本憲二コーチ(36)が新たに加入した。12日の日本体育大学長距離競技会で指導者として実戦デビューを果たし、現役引退直後の新鮮な感覚を生かした指導でチームの立て直しに挑む。

現役引退直後の新鮮な感覚を指導に生かす

実業団のマツダでマラソンを主戦場に活躍した山本コーチは、既に昨年度限りでの現役引退を決めていた今年1月、東洋大学の酒井俊幸監督からコーチ就任の打診を受けた。「いつかは大学にコーチという形で戻りたいという気持ちはあったが、こんな早い段階で来るとは思っていなかった。しかし、こんなチャンスはなかなかないので、ぜひチャレンジしてみたい」と快諾したという。

既に3月からチームに合流すると、直前まで現役選手だった強みを生かし、練習では可能な範囲で一緒に走って選手を引っ張り、間近で観察して気づいた点を助言している。薄根大河主将(4年)は「憲二コーチが後ろから見て感じたこと、動きの面などを色々アドバイスいただける。現役目線の第三者的な視点の言葉がすごくいい感じに伝わってきて、練習の雰囲気も良くなっている」と語る。

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「1秒の重み」を体現する指導者として

山本コーチは11日の就任正式発表を受け、12日は東洋大学のジャージーに身を包んでトラックの外周に立ち、レースを走る選手に向けて懸命に指示やエールを送った。ともに2012年の箱根総合優勝に貢献し、自身と同様に今春から指導者に転身した立教大学の大津顕杜コーチ(34)とも遭遇し、「彼も長く競技を続けて、結果を残してきた。色んなところに東洋OBが指導スタッフでいるのは僕にも励みになるし、一緒に切磋琢磨していきたい」と喜びを語った。

長年チームが大事にしてきたスローガン「その1秒をけずりだせ」は、山本コーチが大学3年時の箱根駅伝で10区区間賞を獲得しながら、優勝した早稲田大学に21秒届かず、2位でゴールして3連覇を逃した2011年大会をきっかけに誕生した言葉だ。

その悔しさを胸に刻んで翌年は往路3区で区間2位と好走し、王座奪還につなげた“体現者”である山本コーチは「あの優勝を逃した場面を経験したからこそ、『その1秒』の価値を知っている。当時の状況や、1秒の重みを伝えて、そのスローガンがより選手の胸に深く刻まれるような指導をしていきたい」と意気込んでいる。

チーム再建への道筋

東洋大学は今年の箱根駅伝で総合14位に終わり、20年続いていたシード権獲得が途切れるという苦い経験を味わった。チーム再建に向けて、現役引退直後の新鮮な感覚を持つ山本コーチの加入は大きな意味を持つ。酒井監督と山本コーチのコンビは、2012年の優勝経験を共有しており、その経験を若い選手たちに伝えていくことが期待されている。

山本コーチは「自分が今できることは、2月まで現役選手だった感覚を踏まえた指導。その部分でアドバイスをしていきたい」と抱負を語り、選手たちと共に歩む姿勢を示した。今後の練習や大会を通じて、山本コーチの指導がどのようにチームに影響を与え、箱根駅伝での復活につながるかが注目される。

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