山西利和、30歳誕生日に警告ゼロの歩型で世界記録V アジア大会切符を獲得
山西利和、警告ゼロの歩型で世界記録V アジア大会切符 (16.02.2026)

山西利和、完璧な歩型で世界記録を樹立 アジア大会代表に内定

陸上・日本選手権ハーフマラソン競歩が15日、神戸市六甲アイランドの甲南大学西側コース(21.0975キロ)で行われた。今秋の愛知・名古屋アジア大会代表選考会を兼ねたこの大会で、男子は20キロ競歩の世界記録保持者である山西利和(愛知製鋼)が1時間20分34秒の好記録で優勝を果たした。これは2年連続4度目の優勝であり、世界陸連が設定した世界記録基準(1時間21分30秒)を突破する世界新記録となった。

警告ゼロの歩型で圧巻のパフォーマンス

山西はレース中、歩型違反の警告を一度も受けることなく、完璧な技術を披露した。残り5キロ地点からスパートをかけ、後続を突き放して余裕を持ってゴールテープを切った。その姿は、自身の歩型に強い自信を示すものだった。

「技術的な部分が直前までうまくいっていなかった。不安との闘いだった」と山西は振り返る。昨年の世界選手権20キロ競歩では、終盤に3度目の警告を受けてペナルティーゾーンで足止めされ、28位に沈んだ苦い経験があった。この挫折から、山西は「自分の感覚と審判からの見え方の違いは何なのか」と、半年間かけて答えを探求してきた。

合同合宿で歩型を徹底改善

数年ぶりに日本陸連が実施した合同合宿に参加し、他の選手の歩き方と比較しながら、自身の歩型の改善に取り組んだ。特に、力むと上半身が後傾し、両足が浮きやすい点を修正し、審判から違反と見られない歩き方を追求した。

レースでは、「自分との対話や審判との擦り合わせができるように」と意識を集中させ、先頭集団の中で力を温存。途中でペースを調整しながら歩きを修正し、安定したフォームを維持した。この緻密な戦略が、警告ゼロという結果につながった。

30歳の誕生日にアジア大会金メダルへ意欲

この日、山西は30歳の誕生日を迎えた。アジア大会では、2018年大会で銀メダルを獲得しており、今回の代表内定を機に「より技術を高めて金メダルを取りたい」と強い決意を語った。世界選手権での反省を生かし、技術面で大きく成長した山西は、再び世界の頂点を目指して歩みを進めている。

女子では梅野倖子(LOCOK)が1時間35分1秒で初優勝を飾り、山西とともにアジア大会代表に内定した。両選手の活躍は、日本競歩界の新たな歴史を刻むものとなった。