ミラノ五輪で深刻化する選手への誹謗中傷問題、JOCが緊急対応を報告
2026年ミラノ・コルティナオリンピックの日本選手団を率いる伊東秀仁団長が、現地時間2月13日にイタリア・ミラノのメインプレスセンターで中間総括記者会見を開催しました。会見では、交流サイト(SNS)を中心とした選手に対する誹謗中傷が想定を大幅に上回る件数で発生している実態が明らかとなり、大きな懸念が示されました。
削除要請1055件、確認済み削除は198件に
日本オリンピック委員会(JOC)の調査によりますと、2月12日までの時点で、選手への誹謗中傷投稿に関して計1055件の削除を管理者側に要請しています。このうち、実際に削除が確認された件数は198件にのぼります。伊東団長は「当初の予想を超える件数の対応に追われている」と述べ、問題の深刻さを強調しました。
JOCは現在、24時間体制での監視システムを構築し、SNS上での不適切な投稿を継続的にチェックしています。監視チームは昼夜を問わず活動しており、新たな誹謗中傷が発生次第、速やかに対応プロセスを開始している状況です。
選手の尊厳とパフォーマンスへの影響を懸念
伊東団長は会見で、誹謗中傷が選手に与える悪影響について強い懸念を示しました。「これらの投稿は選手の尊厗を傷つけるだけでなく、競技に集中する力を奪いかねない重大な問題です」と指摘。さらに、「何よりもまず、こうした行為をやめていただきたい」と直接的な呼びかけを行いました。
JOCの担当者は法的対応についても言及し、「名誉毀損や侮辱など、明らかに行き過ぎた投稿については、法的措置を含めた適切な対応を検討している」と表明。投稿内容が刑法上の犯罪に該当する可能性がある場合には、警察への通報も視野に入れていることを明らかにしました。
五輪開催中のSNSリスク管理が課題に
今回の報告は、大規模な国際スポーツイベントにおいて、SNSを介した誹謗中傷が選手のメンタルヘルスや競技パフォーマンスに直接影響を与える新たなリスクとして浮上していることを示しています。JOCは今後も監視体制を強化するとともに、選手への心理的サポートも拡充する方針です。
国際オリンピック委員会(IOC)も同様の問題に直面しており、各国のオリンピック委員会と連携した対策が急務となっています。デジタル時代の五輪開催において、選手保護のための新たな枠組み構築が求められる状況です。