家賃手頃なアフォーダブル住宅、東京都が子育て世帯対象に入居者募集
都がアフォーダブル住宅入居者募集 子育て世帯対象

東京都は29日、手ごろな家賃で住める「アフォーダブル住宅」の入居者募集を始めた。家賃を市場水準の7~8割程度に抑え、都心部の家賃高騰の中、子育て世帯の負担軽減を狙う。

募集対象と物件概要

今回募集が始まったのは、都内の中古リフォーム戸建てや新築マンション計40戸。家賃は9万5千円~19万8千円で、市場水準の65~80%に相当する。いずれも18歳未満の子どもを育てる世帯が対象で、一部は世帯収入800万円以内などの条件がある。

国内初の官民ファンド活用

住宅を所有して貸し出すのは、都が不動産大手や金融機関などと設立した官民ファンド。都と民間がそれぞれ100億円を出資し、ファンドから出資者が得る配当利回りを下げることで家賃を抑えた。都によると、同様の官民ファンドは国内初で、計350戸を今後供給する予定。

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公社住宅の活用も

都は6月から、都住宅供給公社が管理する住宅の家賃を2割下げ、アフォーダブル住宅として入居者募集を開始。この形では今後6年間で計1200戸を供給する予定。公社では既に多摩地域でひとり親世帯や若年層世帯を対象に家賃2割引き制度があるが、今回のアフォーダブル住宅は都内全域に拡大し、世帯収入1200万円未満の子育て世帯や新婚世帯を対象とする。

また、近くに公園や学校がある立地にこだわり、45平方メートル以上または2居室以上の子育てに適した住宅を提供する。

背景と課題

都がアフォーダブル住宅供給に動いた背景には、都心部の家賃高騰がある。住宅情報大手アットホームの調査では、23区内のマンション平均家賃は4月時点で、家族向け(50~70平方メートル)は25万4995円と前年同月比で1万円以上上昇した。

小池百合子知事は29日の記者会見で「家賃高騰は生活そのものに影響するため、ファンドや空き家を活用して、住みたい人が住めるように着実に進めていきたい」と述べた。

一方、現時点の計画では恩恵を受けられるのは1500世帯あまりにとどまる。住宅政策に詳しい摂南大学の平山洋介特任教授は「供給戸数が少ないため、住宅市場全体には大きな影響はない」と指摘し、「公営住宅の供給を増やしたり家賃補助制度を創設したり、根本的に家賃を下げる仕組みをつくるべきだ」と話している。都は今後、様々な仕組みでアフォーダブル住宅を広げることも検討するとしている。

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