2016年1月に長野県軽井沢町で発生し、大学生ら15人が死亡、26人が重軽傷を負ったスキーバス事故で、業務上過失致死傷罪に問われた運行会社の当時の運行管理者、荒井強被告(57)が1日、禁錮4年とした東京高裁の控訴審判決を不服として上告した。最高裁での審理が行われる見通しとなった。
事故の概要
高裁判決によると、2016年1月15日午前1時50分ごろ、軽井沢町の国道で「イーエスピー」(東京都羽村市)が運行するバスの運転手が、ギアなどの操作を的確にできず下り坂で加速。カーブを曲がり切れずに道路脇の崖下に転落した。この事故で大学生ら15人が死亡し、26人が重軽傷を負った。
上告の動き
荒井被告は1日、東京高裁の判決を不服として上告した。同罪に問われた社長の高橋美作被告(64)の上告は、同日夕時点で確認されていない。
荒井被告は運行管理者として、運転手の適切な管理や運行計画の策定などの責任を負っていたとされ、検察側は禁錮5年を求刑していた。一方、弁護側は「運行管理者としての注意義務を尽くしていた」として無罪を主張していた。
東京高裁は3月、一審・長野地裁の禁錮4年の判決を支持し、控訴を棄却していた。荒井被告はこれを不服として上告したもので、今後、最高裁で審理が行われることになる。
一方、社長の高橋被告については、一審で禁錮3年、執行猶予5年の判決を受け、検察側と弁護側の双方が控訴していた。東京高裁は3月、一審判決を支持し、双方の控訴を棄却している。高橋被告の上告は確認されていないが、今後、最高裁での判断が注目される。
事故後、運行会社は事業停止処分を受け、その後廃業している。遺族らは安全対策の徹底を求めており、最高裁の判断が注目される。



