CBCテレビとCBCラジオは、過去に両局が放送し、録画・録音した映像や音声テープを視聴者から募る異例の取り組みを開始した。1951年に開局し、今年で75周年を迎える全国初の民放局だが、看板番組の多くが保存されていない現状がある。「散逸する前にできるだけ早く、多く集めたい」と、一般募集に踏み切った。
対象番組と保存状況
重点的に募るテレビ番組は、東海地方の子どもたちが出演する公開収録の音楽番組「どんぐり音楽会」(1966~83年)とクイズ番組「天才クイズ」(1967~2004年)。映像の保存率は前者が全883回のうち9回分(約1%)、後者が全1930回のうち169回分(約9%)にとどまる。ラジオではトーク番組「ばつぐんジョッキー」(1968~86年)などを募集する。
背景と今後の活用
多くの放送局では放送中の番組制作を優先し、過去のアーカイブ整備に手が回っていない。CBCは主に退職者の寄贈で補ってきたが、今回の一般募集を決めた。集まった映像や音声はCBCのライブラリーに保管され、番組制作などに活用される。担当者は「著作権などの都合上、一般公開は容易ではないが、何らかの形で還元したい」と述べている。CBCテレビの稲垣邦広編成部長は「今後は過去にも目を向けて、保存や活用に取り組みたい」と話した。
NHK糸井アナの思い出
NHKのドキュメンタリー番組「映像の世紀バタフライエフェクト」で語りを担当する糸井羊司アナウンサー(48)は、アーカイブ保存の重要性を強調する。糸井アナは三重県四日市市出身で、小学6年生の時に「天才クイズ」に出演。その映像が昨年末、同番組で使用された。「残しておいた映像は時を経るほど価値が上がる。撮影時は後世の人に見てもらおうと考えていなくても、何十年たつことで想像もつかない価値を持つようになる」と語った。
「映像の世紀」シリーズは1995年に始まり、膨大な記録映像で20世紀を再構成。一般人を写した日常風景も時代の雰囲気を伝え、人気を集めている。
応募方法
問い合わせは、連絡先を明記の上、メール(ml_cbclib@cbc-tr.co.jp)または郵便(〒460-8405 住所不要、CBCテレビ編成部ライブラリー担当)で受け付けている。



