東京大学医学部附属病院(東京都文京区)は1日、収賄容疑で医師が逮捕されるなど相次いだ不祥事の責任を取って辞任した田中栄前病院長の後任として、東大大学院医学系研究科の久米春喜教授が同日付で新病院長に就任したと発表した。久米氏は、今年1月に田中氏が辞任して以降、病院長事務代理を務めていた。任期は来年3月末までとなる。
久米新院長の経歴と抱負
久米氏は泌尿器科が専門で、これまでに病院長補佐や副院長などの要職を歴任してきた。学内の選考会議での推薦を受け、5月28日に東大学長が正式に決定した。就任に際して久米氏は、「信頼回復に向けた取り組みが喫緊の最重要課題である。粉骨砕身の覚悟で改革を断行する」との談話を発表し、病院の立て直しに強い決意を示した。
東大病院のガバナンス改革
東大病院では、今回の不祥事を契機にガバナンス(組織統治)の強化が急務となっている。東京大学は、附属病院を大学本部の直轄とする方針を打ち出しており、再発防止と管理体制の抜本的な見直しを進める考えだ。久米新院長の下で、これらの改革がどのように実行されるかが注目される。
東大病院を巡っては、収賄事件のほかにも複数の不適切な事例が明らかになっており、医療界全体の信頼にも影響を与えている。久米氏は、専門医としての高い見識と管理能力を買われての抜擢であり、今後の病院運営に大きな期待が寄せられている。



