全国で増えるモスク、反対運動も…地域との溝を生まない鍵は
全国で増えるモスク、反対運動も…地域との溝を生まない鍵は

全国でモスクの建設が増えている。在日外国人の増加に伴い、イスラム教の礼拝所であるモスクの需要が高まっているが、地域住民との間で軋轢が生じるケースも少なくない。神奈川県藤沢市では「藤沢マスジド」の計画をめぐり、騒音や土葬への懸念から反対運動が起きている。一方、埼玉県八潮市のモスクは地域と協調しながら運営を続けており、その違いは何か。

藤沢のモスク計画、反対運動の背景

神奈川県藤沢市で計画されている「藤沢マスジド」は、2025年7月に市から土地開発の許可を得た。しかし、敷地内での土葬や礼拝時の騒音を心配する声が地域住民から上がった。不安をあおるビラが配布されるなどし、反対運動が強まる中、2026年2月に住民説明会が開催された。現在、土地は造成中で、運営側はウェブサイトを開設し、懸念事項への具体的な対応策を掲載するなど、不安解消に努めている。

金沢市のモスクでは建設前に反発も

金沢市にあるモスクでは、建設前に住民から反発があった。しかし、自治会と話し合いを重ね、騒音などのトラブルについて協議した結果、現在は問題なく運営できているという。このように、事前の住民説明と対話が重要であることが示されている。

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国内のモスクの現状

早稲田大学の店田廣文名誉教授の調査によると、2025年7月時点で国内のモスクは約160カ所に上る。埼玉県内だけでも少なくとも17カ所のモスクが確認されている。その一つ、八潮市にあるモスクは、開設に先立って市に相談し、地域住民への説明を実施。使われなくなった工場を買い取り改装し、2000年に完成した。2007年には宗教法人として埼玉県に登録し、毎年決算を県に報告している。

八潮モスクの地域との協調策

八潮モスクを運営する「宗教法人ジャミアマスジドヤシオ」の代表で、パキスタン出身のシャキール・シェイフ・モハメドさん(62)は、法人化には周辺住民の署名などが必要で、数年かかったと語る。同モスクでは、町内会と情報交換し、イード(イスラム教の祝祭)で多くの人が集まる際には事前に地域住民へあいさつ回りを行い、定期的にごみ拾いも実施している。シャキールさんは「地域の人とうまくやっていくからこそモスクの環境が成立する」と強調する。

地域との溝を生まない鍵

モスク建設をめぐる反対運動の背景には、イスラム教への理解不足やデマの拡散がある。専門家は、事前の丁寧な説明や地域との対話、透明性のある運営が重要だと指摘する。許可を得ずにモスクを建てるケースは問題であり、適切な手続きを踏むことが信頼構築につながる。また、モスク側が地域活動に参加し、相互理解を深める努力も欠かせない。

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