生活保護費再減額めぐり集団審査請求、大阪の原告ら再提訴も視野に
生活保護費再減額めぐり集団審査請求、大阪原告ら再提訴も

生活保護費の「再減額」をめぐり、大阪府内の生活保護利用者20人が13日、大阪府に対して行政不服審査法に基づく集団審査請求を行った。これは、2013~15年に実施された生活保護費の大幅減額を最高裁判所が違法と判断したにもかかわらず、国がその後に行った再減額処分の取り消しを求めるもの。原告団は、処分の取り消しが認められなければ、再度の訴訟に踏み切る方針を示している。原告団によると、集団での審査請求は全国で初めてのケースとなる。

審査請求の背景と原告の訴え

この日、大阪府庁を訪れた原告らは、担当部署に審査請求書を提出した。原告の一人である新垣敏夫さん(72)は「国は真摯に誤りを認め、最高裁判決に基づき、引き下げ分の全額を返還してほしい」と訴えた。新垣さんは、生活保護費の減額によって生活が圧迫されたと述べ、国に対して誠実な対応を求めた。

最高裁判決の内容とその後の経緯

厚生労働省は2013~15年、生活保護費のうち食費などに充てられる生活扶助を平均6.5%、最大10%引き下げた。2025年6月、最高裁判所は、物価下落を保護費に反映させる「デフレ調整」を違法と判断し、この引き下げを取り消した。しかし、判決後、厚生労働省はデフレ調整とは別の計算方法を用いるなどして再び減額を行った。その上で、2013年からの引き下げ前との差額を当時の生活保護利用者に追加給付する方針を決めた。原告に限っては特別給付金が上乗せされ、今春から各地で追加給付が始まっている。

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しかし、利用者にとっては、最高裁が取り消した引き下げ分の全額が追加給付されないばかりか、原告とそれ以外の利用者で支払われる金額が異なる状況となっている。この点が、今回の審査請求の大きな争点の一つとなっている。

原告団の批判と今後の展開

原告団の小久保哲郎弁護士は、同日開かれた会見で「国は補償額を半分に『値切った』うえ、特別給付金によって利用者を分断した」と批判した。原告団は現在、他の地域でも訴訟を視野に入れた審査請求を呼び掛けており、14日には全国の利用者らを対象に電話相談(0120・157・930、午前10時~午後6時)を実施する予定だ。

今回の審査請求が認められなければ、原告団は再び裁判所に訴える方針で、生活保護費の再減額をめぐる法的な争いは長期化する可能性がある。生活保護制度の根幹に関わる問題として、今後の動向が注目される。

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