「スパーリング」実際は暴行か、大学生死亡で容疑者死亡のまま書類送検へ
「スパーリング」実際は暴行か、大学生死亡で書類送検へ

福岡市東区のマンションで今年1月、住人の大学生が倒れているのが見つかり、その後死亡した事件で、知人を名乗って119番通報した20代の男が暴行して死亡させた疑いが強まり、福岡県警は近く、傷害致死の疑いで書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。男は事件発覚後に県外で死亡が確認されており、自殺とみられる。

事件の経緯と捜査の進展

捜査関係者によると、男は福岡市東区東浜1丁目のマンションの一室で、住人の大学生・杉本匠海さん(当時22)に暴行を加え、死亡させた疑いがもたれている。男は1月8日午後、「(ボクシングの)スパーリングをしていたら、その後に倒れた」と119番通報。杉本さんは意識不明の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は外傷性ショックで、全身に皮下出血があった。

県警は当日、男を東署で事情聴取したが、「外の空気を吸いたい」と庁舎外に出た際、歩道から飛び降りようとしたため、署でいったん保護。その後は再聴取に応じず署から立ち去り、翌9日、県外で遺体で発見されたとの情報を署が把握した。県警のその後の捜査で、スパーリングをしていた実態はなく、実際には暴行だった可能性が高いと判明した。

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容疑者死亡のまま書類送検とは

死亡した容疑者を書類送検する手続きについて、刑事訴訟法は、警察が捜査した事件は原則すべて「速やか」に「検察官に送致しなければならない」と定めており、容疑者が死亡していた場合も例外ではない。警察は、容疑者が事件に関与したと判断した理由・証拠をまとめ、書類を検察に送る。逮捕後のように身柄付きの送検ではなく、書類のみとなるため「容疑者(被疑者)死亡のまま書類送検」と呼ばれる。

一方で刑訴法は、被告人が死亡した場合「公訴を棄却」しなければならないとしているため、刑事裁判で罪を問うことができなくなる。検察は書類送検を受けた後、容疑者を不起訴処分とし、一連の捜査は終了となる。

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