トランプ次期大統領、国防総省監察官を解任
トランプ次期大統領は11日、国防総省の監察官であるロバート・ストーチ氏を解任した。ストーチ氏は2020年から監察官を務め、国防総省の監査や不正調査を担当してきた。今回の解任は、政権移行期における監視機関への圧力とみられ、波紋を広げている。
解任の背景と経緯
ホワイトハウス高官によると、解任は「新たなリーダーシップの下で組織を刷新するため」と説明されているが、具体的な理由は明らかにされていない。ストーチ氏はこれまで、国防総省の会計処理や調達手続きの不備を厳しく指摘してきた。特に、2024年度の監査報告では、同省の資産管理に重大な問題があると報告していた。
政権移行期の監視強化
トランプ氏は選挙戦中、連邦政府の「深層国家」を批判し、官僚機構の改革を公約に掲げていた。今回の解任は、その一環とみられる。一方で、上下両院の軍事委員会は合同で声明を発表し、「政権移行期における監察官の解任は前例がなく、国防総省の独立性を損なう恐れがある」と懸念を表明した。
専門家の見解
政府監査の専門家であるジョンズ・ホプキンス大学のマーク・エドワーズ教授は、「監察官は超党派の立場で職務を遂行すべきであり、政治的な理由で解任されるべきではない。今回の動きは、今後の政府監査に悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘する。
今後の影響
ストーチ氏の後任は未定で、トランプ政権移行チームが後任人事を進めるとみられる。国防総省の監察官室は、年間数十億ドルに上る国防予算の監査を担当しており、空席が長引けば監査業務に支障が出る可能性もある。



