英国外務省は5日、騙された移民をウクライナ侵攻の前線に送り、ロシアのために戦わせているなどとして、人身売買組織の責任者ら22人と13団体に制裁を科すと発表した。中東やアフリカからの移民が多く「弱い立場の人々を搾取する野蛮極まりない行為だ」と非難した。
制裁の背景と詳細
発表によると、イラクやシリア、ナイジェリアなどの移民がロシアからウクライナに送られ、最低限の訓練を受けただけで前線に投入されている。また、ドローンの製造に従事させられている移民もいるという。英外務省は、これらの行為が組織的に行われているとして、関与した個人や団体に資産凍結や渡航禁止などの制裁を発動した。
ウクライナ外相の反応
ウクライナのシビハ外相は5日、X(旧ツイッター)への投稿で、英国による制裁発表は「ロシアの軍事力の弱体化につながる」と歓迎した。また、国際社会に対し、ロシアによる移民の搾取を非難し、さらなる制裁を求めるよう呼びかけた。
移民の状況
被害に遭った移民は、経済的困難や紛争から逃れるためにロシアに渡ったものの、偽の約束で騙され、ウクライナ戦線に送られたとみられる。英外務省は、これらの移民が強制的に戦闘に参加させられ、死亡したり重傷を負ったりするケースが報告されていると指摘している。
英国はこれまでもロシアに対する制裁を強化しており、今回の措置はその一環である。英政府関係者は「ロシアの戦争遂行能力を弱めるため、あらゆる手段を講じる」と述べている。



