瀬戸内海の離島、ごみ収集船の老朽化で存続の危機に
瀬戸内海の離島、ごみ収集船の老朽化で危機

瀬戸内海を挟んで向かい合う広島県呉市と愛媛県今治市は、橋で結ばれている。しかし、橋でつながっているのは島同士であり、その周辺に点在する離島では、今、存続を脅かす深刻な事態が進行している。

離島のごみ収集を支える「第2芸予」

4月下旬のある朝、瀬戸内海に浮かぶ岡村島(今治市関前岡村)の港に、一隻の船が到着した。船に積まれていたごみ収集車が上陸し、島内のごみステーションを巡回してごみを回収すると、広島側へと通じる岡村大橋を渡っていった。呉市によると、人口約230人の岡村島のごみとし尿の収集は、今治市から委託を受けた呉市が担っている。近隣の大下島と小大下島(いずれも今治市)でも同様に、呉市がごみとし尿の収集を行っている。

これらの離島での収集に不可欠なのが、ごみ収集車やバキュームカーを載せて海を渡る運搬船「第2芸予」(19トン)だ。この船は、呉市が所有し、三角島や斎島など呉市の離島へもごみ収集車やバキュームカーを輸送している。収集車は橋で結ばれた島を経由し、呉市の焼却場や処理場までごみやし尿を運ぶ仕組みである。

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老朽化と船員不足が深刻化

しかし、この「第2芸予」が老朽化し、維持が困難になりつつある。エンジンがかからなくなったり、発電機が停止したりするトラブルが頻発。修理に必要な部品の調達も難しくなっており、代替船の建造や新たな運航体制の構築が急務となっている。さらに、内航船員の約5割が50歳以上という高齢化も深刻で、船の運航を担う人材の確保も課題だ。

鳥取大学地域学部の筒井一伸教授は「この記事は離島ならではの課題を報じてくれて勉強になった。大きな問題は運搬船の老朽化と行政の対応だが、それを支える人々の高齢化も気になる。インフラの維持には人材も不可欠だ」と指摘する。

島の生活を守るために

ごみ収集は、島の衛生環境を保つ上で欠かせないライフラインである。もし収集が滞れば、廃棄物の放置や悪臭、害虫の発生など、生活環境の悪化は避けられない。離島の住民にとって、この問題は死活問題だ。行政は早急な対策を求められているが、財政難や人材不足が壁となっている。

このままでは、離島での生活そのものが困難になる恐れがある。持続可能なごみ収集体制の構築が、離島の未来を左右する重要な課題となっている。

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