首都高速道路で官製談合認定、課長2人が入札情報漏洩 利用者負担懸念
首都高速道路で官製談合認定、課長2人が情報漏洩

首都高速道路で官製談合認定、課長2人が入札情報を漏洩

公正取引委員会は4月22日、首都高速道路の清掃業務入札において、同社の課長2人が維持管理業者に非公表の価格情報を漏洩したとして、官製談合防止法に基づく改善措置を要求したと発表しました。同時に、業者4社による談合も認定し、独占禁止法違反として排除措置命令を出しました。官製談合防止法に基づく改善措置要求は約7年ぶりの事例となります。

長年にわたる談合の実態と情報漏洩の経緯

公取委の調査によると、工事などを担当していた課長2人は2017年から2023年にかけて、隔年で発注される清掃業務の一般競争入札において、談合を繰り返していた維持管理業者4社の一部に、非公表の予定価格や基準額を伝えていました。特に注目されるのは、うち1人が首都高速道路を退職後、4社のうちの1社に再就職した元同僚に情報を伝えていた点です。この行為は、組織的な情報漏洩の深刻さを浮き彫りにしています。

談合を認定された業者は、スバル興業(東京都千代田区)、京葉ロードメンテナンス(同中央区)、日本ハイウエイ・サービス(千代田区)、そしてその子会社である首都ハイウエイサービス(横浜市)の4社です。公取委は同日、これらの業者に対して独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定し、排除措置命令を発令しました。

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課徴金と利用者負担への影響

4社のうち、スバル興業と京葉ロードメンテナンスには課徴金計5億2825万円の納付命令が出されました。一方、他の2社は課徴金減免制度(リーニエンシー)を利用し、調査開始前に違反を申告したため、納付命令を免れています。この措置は、自主的な申告を促す制度の効果を示す事例となりました。

談合が認定された6年間の清掃業務の落札価格は、合計で約255億円にのぼります。首都高速道路の収益の多くは利用者の通行料で賄われており、談合によって清掃費用が不当に引き上げられれば、その負担が利用者に転嫁される恐れがあります。公取委は、この点についても厳重に監視を続ける方針を明らかにしました。

官製談合の背景と今後の課題

首都高速道路は、道路公団の民営化に伴い2005年に発足した企業で、国と1都3県などの自治体が全株式を保有しています。官製談合防止法は、国や地方公共団体が2分の1以上を出資する法人を対象としており、今回の事例は同法の適用範囲内での違反となりました。

一部の職員は公取委に対し、談合と認定された2017年よりも前から、4社間で入札情報を共有していたと説明しており、長年にわたる慣行が根深く存在していた可能性が指摘されています。このような官製談合の再発防止に向けて、公正取引委員会は企業内部の監視体制の強化と、透明性の高い入札プロセスの確立を求めています。

今回の認定は、公共事業における競争の公正性を確保する上で重要な一歩となりましたが、利用者保護とコスト削減の観点から、継続的な対策が求められるでしょう。

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